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平成21年度宅建試験【問31】は?

10月18日には、宅建試験が行われましたね。
受験された方いかがでしたでしょうか。

予備校などでも、解答速報が流れているようですが、正答が分かれている箇所が
ひとつありますね。

問31です。

【問31】宅地建物取引業者Aが自ら売主として、B所有の宅地(以下この問において「甲宅地」という。)
を、宅地建物取引業者でない買主Cに売却する場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に
よれば、誤っているものの組合せはどれか。

ア Aは、甲宅地の造成工事の完了後であれば、Bから甲宅地を取得する契約の有無にかかわらず、
Cとの間で売買契約を締結することができる。

イ Aは、Bから甲宅地を取得する契約が締結されているときであっても、その取得する契約に
係る代金の一部を支払う前であれば、Cとの間で売買契約を締結することができない。

ウ Aは、甲宅地の売買が宅地建物取引業法第41条第1項に規定する手付金等の保全措置が必要な売買に
該当するとき、Cから受け取る手付金について当該保全措置を講じておけば、Cとの間で売買契約を
締結することができる。


1 ア、イ

2 ア、ウ

3 イ、ウ

4 ア、イ、ウ


この問題は、ウが正しいのかどうかで正答が分かれているようですね。

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「宅地建物取引業法第41条第1項に規定する手付金等の保全措置が必要な売買」とは何かというと、

「宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建築に関する工事の完了前において行う
当該工事に係る宅地又は建物の売買で自ら売主となるものに関しては、
次の各号のいずれかに掲げる措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならない。」
(宅地建物取引業法 第41条 )

ようは、未完成物件の売買であるということ。
未完成物件に関しては、完成物件に比べて、慎重な取引が求められることになります。
工事が無事終了するか分かりませんし、予定通りに工期が進むかどうかも実際に完成するまでは
分からないですからね。
ですから、手付金等の保全措置を講じなければならないとされています。


単純にウの文章だけ読めば、ウは正しいと考えられるわけですが、


アとイに以下のような文章があるため、混乱してしまうようです。

ア「Bから甲宅地を取得する契約の有無にかかわらず」
イ「Bから甲宅地を取得する契約が締結されているときであっても」

ようするに、いかにも他人物売買に関しての設問であるかのような文章になっているわけです。
しかし、ウの文章からは、AとBの間で売買契約がなされているのかどうかが分かりません。

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そこで、仮に、他人物売買に関しての設問として考えると…

まず、契約の基本である民法上は、他人物売買は可能とされています。(民法560条)
しかし、宅地建物取引業者は原則として、他人物売買をすることができません。
 
「宅地建物取引業者は、自己の所有に属しない宅地又は建物について、自ら売主となる売買契約を
締結してはならない。」(宅地建物取引業法 第33条の2)

ただし、
「次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。」とされています。

すなわち、

「一  宅地建物取引業者が当該宅地又は建物を取得する契約を締結しているとき。」

「二  当該宅地又は建物の売買が第四十一条第一項に規定する売買に該当する場合で
当該売買に関して同項第一号又は第二号に掲げる措置が講じられているとき。」


二号にあるように、自己の所有に属しない宅地又は建物の未完成物件でも、
手付金等の保全処置を講じれば、売買契約を締結できるとされているわけですね。

条文を素直に読むのであれば、やっぱり、ウは正しいということになります。


ここで重要なことは、

「宅建試験は、あくまでも、「机上の試験」であって、実務ではない」

ということです。

消費者保護などの余計なことは考えないで、問題文と条文だけで考えれば、

ウは正しいので、「1」が正解ということになりそうですね。

出題者がどういう意図で出題しているのか分からないので、ウが正しいのかどうかは、
解答が発表されるまで分かりませんが。

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